REPORT
活動報告
第221回国会 参議院 憲法審査会 第5号 令和8年6月10日
○佐々木雅文君 公明党の佐々木雅文でございます。
本日は、両先生方から制度趣旨、また目的に遡っての大変分かりやすい、また示唆に富むお話をいただきまして、本当にありがとうございました。
両先生方から、そもそも憲法改正の必要性があるのかどうかというお話もいただきました。その上ででございますけれども、仮に議論をするといたしましても、先ほど浅田先生からもお話ありました、緊急事態条項だけを先行して進めるのではなくて、やはりそれは統制の在り方とセットにして話を進めていかなければならないのではないのかなというふうに思っております。
そこで、両先生方にお伺いしたいのが、諸外国でも、緊急事態条項、ある場合、ない場合あるというお話を伺っておりますが、そうした緊急事態を設けている国を踏まえてどういった統制を図ろうとしているのかということと、その上で日本においてどういった議論を進めていくのがよろしいのかどうかという点も併せて御見解をお聞かせいただければと思います。
○参考人(長谷部恭男君) 先ほど、只野参考人からも御指摘ありました現在のフランスの憲法の第十五条ですか、憲法院が、果たしてこの緊急事態、緊急事態を続けていいのか、大統領が発動するわけですけど、それについて意見を述べると、そういう制度ができております。これは、先ほど申し上げました、三日で反乱は鎮圧されたのに五か月も緊急事態条項を延ばすというような、まあ見たところは、緊急事態権限の濫用と見えるような過去の経験があったからなんですね。
ただ、これは意見を述べただけで、それに従って大統領が本当にやめるかどうかと、それは別の問題です。コントロールの仕方というのはいろいろあるとは思うんですが、こういう形で、司法府なり違憲審査に当たるような機関がもうやめたらどうですかというふうに見解を述べるということはあり得るんですけれども、やめなさいという、これ本当にやめさせてしまうという制度をつくることは私は非常に難しいと思います。
そういう点からいたしましても、緊急事態に関する権限というのは一旦発動するともうなかなかやめさせることが難しい、そういうものだろうというふうに考えております。
○参考人(只野雅人君) やはり今お話ありましたように、政治の外にある機関の判断を組み合わせると、これは一つ考えられるところなのですが、私の限られた知識でも、やはり、なかなか実際にそういう事態が起きたときに統制が十全に機能するというのは簡単なことではないんだろうというふうに思っております。
あえて申し上げると、やはり定期的にチェックを掛ける仕組みというのはすごく大事だと思っておりまして、事態が起きた直後というのはなかなか統制って話にならないわけですね。少し時間が掛かるとそれは変わってくるということですから、繰り返しやっぱりチェックが掛かるような仕組みというのは考えていただかなきゃいけないのかなと思っております。
○佐々木雅文君 ありがとうございました。
時間が参りましたので終わります。ありがとうございます。