REPORT

活動報告

災害対策及び東日本大震災復興特別委員会 災害及び東日本大震災復興の総合的対策樹立に関する調査(災害に係る総合的対策に関する件)(東日本大震災復興の総合的対策に関する件)について質疑 議事録

第219回国会 参議院 災害対策及び東日本大震災復興特別委員会 第3号 令和7年12月5日

○佐々木雅文君 公明党の佐々木雅文と申します。
 本日は質問の機会を頂戴し、ありがとうございます。
 まずもって、現在もなお各地で様々な被害が発生しております。これまで犠牲になられた方々に哀悼の意を表しますとともに、今なお被災された全ての皆様に心からのお見舞いを申し上げます。
 さて、私は全国比例区で今回初当選をさせていただきました。特に東北、北海道を主な活動地域としておりまして、生活拠点も宮城でございます。
 本日は、現状の問題意識を踏まえながら、牧野大臣、あかま大臣にお伺いをしたいと存じます。
 さて、明年、令和八年三月十一日で東日本大震災発災から十五年の節目となります。私自身、東北に住んでおりまして、ハード面での整備、進んでいると感じる部分もあります。当然のことながら、インフラ産業についてもより一層対応していかなければなりません。
 他方で、私は平成二十四年十二月から仙台で弁護士として仕事をしており、様々な相談にも対応してまいったところです。その中で強く感じていることは、ソフト面での取組をより一層充実化させていかなければならないということです。
 様々な相談対応する中で、震災から数年以上を経て、震災とは全く関係ない相談のように見えても、いろいろとお話を聞くと、実は震災で被害に遭っていて、そのことが心の傷ともなり、今のトラブルにつながっている、こうしたことが何度もございました。被災をされた方々の本当の心の痛みやまた精神面での苦痛というものは時間の経過によって容易に解消されるものではありません。
 そこで、伺います。所信におきましても、また先ほども、心のケア、被災した子供に対する支援が必要とのことですが、抽象的な方向性にとどまらず、具体的にどういった支援をお考えか、お聞かせください。
○国務大臣(牧野たかお君) 佐々木委員にお答えをしたいと思います。
 心のケアでございますけれども、被災された方々の心の痛み、また精神面での苦痛などへの心のケアにつきましては、震災直後から、岩手、宮城、福島の被災三県に設置しております心のケアセンターにおきまして、保健師等の専門職による被災者への相談対応とか訪問支援を実施するとともに、市町村や保健所でも相談支援を重ねております。
 また、被災した子供に対する支援につきましては、子供の心のケアセンターでの相談対応や、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーを学校に配置することにより心のケアの対応を実施しているところであります。
 心のケアに関しましては、中長期的視野に立ち、切れ目なく対応するため、地域の体制整備が重要であり、県などと連携して次の五年間に向けた検討や対応を進めております。
 復興庁としましては、被災地の状況を踏まえながら、引き続き必要な支援を行えるよう、関係省庁や自治体ともしっかり連携をして丁寧に取組を進めてまいります。
○政府参考人(竹林悟史君) お答え申し上げます。
 被災した子供にとりまして、安心した居場所は心の回復を支える重要な場であり、各自治体において、災害時の子供の居場所づくりについて平時から必要な準備を進めていただくことが重要であるというふうに考えております。
 このため、こども家庭庁では、東日本大震災や能登半島地震などの経験も踏まえつつ、平時からの備えや被災時に求められる対応の周知などを図るため、令和七年五月に、自治体等が活用することを想定いたしまして、災害時の子供の居場所づくりの手引を作成したところでございます。
 この手引におきましては、平時から行政とNPO等の団体が緊密な連携を図り、緊急時のガイドラインの作成、個人情報の共有の枠組みなどを確認しておくこと、被災時には行政と支援団体の窓口を一元化し、居場所づくりを行う場の選定等の円滑な調整を行うことや、支援に当たって被災地域の地域性や文化等を尊重することなどが重要であることを示しております。
 加えて、本年度の調査研究におきまして、被災地に向かう支援者や自治体職員、子供に関わる事業者向けに、手引を活用した研修動画の作成を進めているところでございます。
 引き続き、自治体において準備が進むよう、手引の周知、広報等に努めてまいります。
○佐々木雅文君 ありがとうございます。
 今も苦しんでいる方もいますし、また、これからそういう隠された苦しみが出てくる人も多く出てくるかと思います。引き続き、東日本大震災を始め各地で生じている災害につきましても、特に子供、お子さん方への十分な配慮を求めていきたいと思います。重ねてその点についてもよろしくお願いいたします。
 続きまして、所信でも触れられましたが、避難所環境につきましてお話を伺いたいと思います。
 かねてより公明党としましても提言してまいりましたこの人道支援の質と説明責任の向上を目的としたスフィア基準に沿った整備を進めていくこと、これは大変重要なことでございます。人としての尊厳を守っていくという観点が一層必要となります。
 その上で、東日本大震災、能登半島地震、いずれも冬期に発生をしているところであります。こうしたことからも、本年一月には、研究者、また行政の担当者の方々による厳冬期に災害が発生したことを想定した避難所訓練が行われまして、様々な課題も確認をされているところで、その一つとしてトイレと食事の質の確保があります。
 昨年の十二月、避難生活における良好な生活環境の確保に向けた取組指針、改定されましたが、その中でも質の確保について記載があります。この中で、ただでさえ災害による大きなストレスがある中で、トイレにも簡単に行きにくくなって我慢をする、そのため水分摂取も少なくなる。それに加えて、日本の災害食はおにぎり、調理パンが多く見受けられるという指摘があります。すなわち、炭水化物が中心になりがちということで、その結果、便秘を招くリスクが大きくなります。便秘になると排便時に血圧上昇が起きやすくなりまして、そうすると循環器系の疾患発症にもつながりかねません。
 そこで、まずトイレについて伺います。
 今も申し上げました本年一月に北海道で行われた避難所展開・宿泊演習におけるアンケートでは、仮設トイレは男女とも半数の人が使用したくないと答え、コンテナトイレは男女とも九割の人が使用したいという結果だったそうです。指針の中でも、仮設トイレについては快適トイレをできる限り調達とありますが、より進んで、コンテナトイレを準備していくことにも力を入れるべきだと考えますが、御所見を伺います。
○政府参考人(横山征成君) お答えいたします。
 被災者の方が避難所において発災直後から尊厳のある生活を営めるよう、トイレを始めとした環境を整備することは重要でございます。
 内閣府において作成している自治体向けのトイレガイドラインにおいても、トイレコンテナ等は快適であり、機動性に優れているという記載をさせていただいているところでございます。
 令和六年度補正予算の新地方創生交付金におきましても、このトイレコンテナ等の整備を含め、自治体における避難生活環境の改善に資する取組を支援しているところでございます。
 また、先般閣議決定された補正予算にも地域未来交付金が計上されてございまして、これも同様の支援が可能になってございます。
 また、本年六月からは車両の登録制度というのを始めてございまして、そこにトイレカーも対象として入ってございます。このデータベースの整備によって、被災地で有効にそういうトイレカー等が活用されるような取組も進めていきたいと考えてございます。
 引き続き、発災後の状況に応じた種類のトイレを適切に確保して、訓練の実施なんかも通じて良好な生活環境の確保に向けた取組を進めたいと考えています。
○佐々木雅文君 この仮設トイレ、コンテナトイレは、いずれも設置は基本的に屋外になります。基本、厳冬期に災害が生じると、この屋外に移動すること、そのこと自体が生命に関わりかねない、こうした問題があります。
 能登半島地震でも導入されたと伺っていますが、ラップ式トイレを始めとして、屋内でパーソナルスペースを踏まえて設置できるようなトイレの整備、これもより一層配備するべきかと思いますが、重ねて伺います。
○政府参考人(横山征成君) 御指摘のラップ式トイレ始めとして、屋内で使用できるトイレにつきましては、屋外に行く必要がございませんので移動が簡単でございます。高齢者等にとってやはり有用なものであるというふうに我々も認識してございます。
 簡易トイレ等の使用に当たりましては、自治体向けのトイレガイドラインにおいて、パーテーション等で仕切るなど個室の確保に配慮する旨も記載して、使い方について周知をしているところでございます。
 先ほど申し上げたような財政的な支援も活用可能でございますので、しっかり取組を進めてまいりたいというふうに考えてございます。
○佐々木雅文君 引き続きよろしくお願いします。
 ちょっと時間の都合で少し、一問飛ばさせていただきまして、食事のことについて、口腔ケアについて伺います。
 食事について、災害後は高齢者に誤嚥性肺炎も起こりやすい状況があります。それは、飲み込めなかったりかめなかったりすることで、それに加えて、十分にそしゃくができなくなる要因の一つとして、この口内、口の中が不衛生となって口内炎が多発するということがあります。断水が起こって歯磨きも不自由な状況となりますが、こうした口腔ケアの取組支援、どのように対応するのか伺います。
○政府参考人(榊原毅君) お答え申し上げます。
 大規模災害時には、断水等により日常の口腔ケアが困難になり、高齢者の誤嚥性肺炎のリスクが高まるとの指摘もあることから、被災された方への避難所等での歯科保健医療の確保は重要でございます。令和六年度能登半島地震における避難所等での口腔管理等においても、JDATに活躍いただいたところでございます。
 厚生労働省としましては、日頃から災害時に避難所等で支援を行う歯科医療関係者の養成を目的とした研修への支援を継続的に行っており、また、令和六年度補正予算において、避難所等における歯科保健医療活動に必要な車両や器具の整備への支援を行っているところでございます。
 また、歯科口腔保健の推進に関する基本的事項二次において、平時から災害時における歯科口腔保健の重要性についての普及啓発活動や必要な歯科保健サービスを提供できる体制構築等に努めることを盛り込んでいるところでございます。
 引き続き、関係者と連携しながら、災害時に備え、歯科保健医療の確保や平時における普及啓発等に努めてまいりたいと考えております。
○佐々木雅文君 ありがとうございます。
 ちょっと時間の都合で、ベッドや搬送状況についても確認をしたかったのですが、ちょっとそのことをまとめまして、今申し上げたいずれの件もこの一つ、一要素であって、スフィア基準に沿った対応を進めていく項目、多岐にわたります。
 災害発生時に十分な避難所運営ができるように、平時からの十分な備えが必要不可欠であります。多くの自治体で避難所の開設部署は総務部系の方々が、避難生活者の健康保持は保健福祉部系の方々が担うようになるかと思います。だからこそ相互の協働が欠かせませんし、特に介護福祉職は関連死を減らしていく上でも重要だと思います。
 そうした縦割りを意識しながら、横断的な対応が可能な災害対策ができるように、平時からの組織間での連携が大切だと思います。平時からの対応を含めた所見を伺います。
○国務大臣(あかま二郎君) 委員御指摘のとおり、平時から災害対応にあってのいわゆる横断的な取組、また連携というもの、これが大事だというふうに思っております。
 内閣府において、そのことを踏まえて、避難生活に関する自治体向けの指針であるとかガイドライン、そうしたことにおいてもその旨を記載しておるところでございます。加えて、避難生活支援に関しては、関係省庁とそれぞれ分野に応じて連名の通知を発出し、連携を具体的に求めるようにもしております。
 引き続き、自治体と連携しながら、いわゆるスフィア基準等に沿って、先生が今日問題提起した快適なトイレであるとか温かい食事、さらには簡易ベッド、パーティション等々のそうしたものを横展開しながら、避難時のいわゆる良好な環境というもの、こうしたものを構築できるように努めてまいりたい、そう思います。
 以上です。
○佐々木雅文君 ありがとうございます。
 最後に、一問伺います。雪害に関してです。
 雪害に関しましては、この除排雪、一定の経験を得たオペレーターでないとなかなか上手に対応し切れない、こうした課題もあります。オペレーターの皆さん、主に建設業に従事されている方々が稼働されていると思いますが、こうした担い手育成について最後伺いまして、質問を終わります。
○政府参考人(藤田昌邦君) 冬期積雪時におきまして除排雪作業をされる方々、建設業に従事される方々がオペレーターとして多く活躍されているということは承知してございます。
 この地域の守り手を確保していくためにも、委員御指摘のように、これらの方々が年間を通じて建設業に従事できる環境を確保していくことが重要であるというふうに認識してございます。
 このため、国土交通省といたしましては、今月十二日に第三次担い手三法を全面施行し、労務費の確保と行き渡りによる処遇の改善、工期の適正化による働き方改革を推進してまいります。
 加えて、昨年十二月に改正した公共工事品質確保法の基本方針に基づきまして、持続的な除雪体制を確保するため、公共工事の発注者に対し、事業に係る経費の精算において、待機費用の計上や少雪時における固定的な経費の計上等を含め、その実施に要する経費の適切な計上に努めるよう周知をしているところでございます。
 引き続き、除雪体制の確保にも資するよう、持続可能な建設業の実現に向け取り組んでまいります。
○佐々木雅文君 以上で終わります。ありがとうございました。