REPORT

活動報告

総務委員会 ○令和八年度一般会計予算(衆議院送付) 令和八年度特別会計予算(衆議院送付) 令和八年度政府関係機関予算(衆議院送付) (総務省所管(公害等調整委員会を除く))の委嘱審査について質疑 議事録

第221回国会 参議院 総務委員会 第5号 令和8年4月2日

○佐々木雅文君 公明党の佐々木雅文でございます。
 私からも、ふるさと住民登録制度について伺いたいと思います。
 地域の担い手確保や活性化を目的として、いわゆるベーシック登録とかプレミアム登録などの形を通して各地域の関係人口を創出していくものであるというふうに存じております。そして、その基本的制度設計については、今後のモデル事業の実施を通じて更に検討も深めていかれるということでありますが、このモデル事業について伺いたいと思います。
 先ほどもお話出たところでありますが、既に団体等の選定がされていますが、その選定結果がどのようになったのかということを改めてお伺いをしたいのと、また、それを踏まえて、今後の実証評価、どのように進めていかれて、そのモデル事業を通じて今後の検討内容にどのように考慮をされていかれるのか、その点の所見を伺います。
○政府参考人(恩田馨君) お答えいたします。
 ふるさと住民登録制度につきましては、令和八年度中のスタートに向けまして、アプリの実証、効果的な事例創出を図るため、先行してモデル事業を実施することといたしております。
 モデル事業の対象自治体は、応募いただいた百六十一団体の中から、御提案内容のほか、人口規模や地域バランス等も踏まえ、七道県二十一市町村を選定いたしたところでございます。
 モデル事業では、まず、各団体におきまして、情報発信の内容や手法、既存の取組との連携などを整理していただきたいと考えております。その後、アプリの試用版によります実証を秋頃から開始をいたしまして、自治体や実証ユーザーのフィードバックを基に、制度設計、アプリの開発に反映していく予定としているところでございます。
○佐々木雅文君 ありがとうございます。
 その今お話ありましたアプリも含めまして、このモデル事業を推進していくことと並行しながら、このアプリ等のプラットフォームであったり、またシステム開発も進めていかれる部分があるかと思います。
 改めて、そのシステム開発等に掛かる費用についての見込額を教えていただければと思いますのと、併せて、令和九年度までに参加をしていく団体についてはこのシステム利用料については一定期間の負担はなく、ただ、令和十年度以降に参加する場合だと今後検討という形になっているかというふうに思いますが、こうした利用料の部分も含めまして、今後の見通し等ある部分について御教示をいただければと思います。
○政府参考人(恩田馨君) まず、システム開発につきましては、令和七年度の補正予算におきまして三十二・一億円を計上させていただいておるところでございますので、今後、その中で業者選定等の手続を進めて開発をさせていただくような予定でございます。
 また、システムの利用料でございますけれども、できるだけ多くの自治体に利用していただくということで、令和九年度までに参加する団体につきましては一定期間負担を求めないこととしておるところでございます。令和十年度以降に参加する団体の負担につきましては、今後の予算編成過程において検討してまいりたいと考えておるところでございます。
 いずれにいたしましても、自治体の受益と財政負担とを踏まえつつ、自治体が参加しやすい制度にしてまいりたいと考えております。
○佐々木雅文君 利用料につきましても、今後どの程度団体が参加されていくか等々にもよってくるのかなとも思いますけれども、今お話ありましたとおり、参加される団体、自治体にとって過度な負担にならないような部分も含めて御配慮、御検討していただければなというふうに思います。
 そうした今のお話も含めまして、基本的制度設計について、このモデル事業も進めていく中で引き続き検討するとなっていることもあったり、また今のお話にもあったとおり、利用料の負担が今後どういうふうになっていくのかというのは現時点では必ずしも明瞭にはなっていないという部分もあるかと思います。
 今後、その各団体においてこの制度設計も含めた運営が滞りなく進んでいくのかどうかというところについての、改めての今後の見通しも含めての所見を伺いたいと思います。
○政府参考人(恩田馨君) 総務省におきましては、各自治体がふるさと住民登録制度を運用するに当たっての指針として、各自治体の取組事項や留意事項を記載したガイドラインを先月策定、公表いたしたところでございます。
 また、今後実施するモデル事業の実施団体の取組状況につきましては、全国説明会の開催等も含めまして、適時適切に全国の自治体に共有し、多くの自治体が本格的なスタートに向けて取り組めるよう支援してまいりたいと考えております。
 引き続き、各自治体の御意見を丁寧に伺いながら、制度開始に向け検討が円滑に進むよう、しっかりとサポートしてまいりたいと考えております。
○佐々木雅文君 ありがとうございます。
 是非、制度が円滑に進んでいって、また本当に関係人口が増やしていく中で地域の活性化にもつなげていけられるようにしていきたいと思いますので、是非よろしくお願いをしたいと思います。
 次の質問に移ります。
 大分ちょっと話が変わって恐縮なんですが、インターネット誹謗中傷対策について伺います。
 SNSを始め、インターネットにおける誹謗中傷の問題であったりとか、また偽情報、誤情報の拡大等は、本当に今社会生活にも大きな影響が生じておりますし、影響が与えられています。それに関連して、人格権侵害も拡大をしているというのが今の実情かと思います。
 総務省におかれましても、令和六年にデジタル空間における情報流通の諸課題への対処に関する検討会を設置をされて、その中で、デジタル空間における情報流通に係る制度ワーキンググループが昨年六月に中間取りまとめ等も出されているところかと思います。
 こうした違法・有害情報であったりとか偽・誤情報の流通、拡散への対策を行うに当たりましては、表現の自由があることが原則であって大前提であるというふうに思います。当然のことながら慎重な判断が求められるところですが、反面、被害の拡大を防ぐ必要も大きくなっているところであります。
 総務省におかれましては、現在、こうした違法・有害情報や偽・誤情報等の流通、拡散への対策、また対応として、今どのような取組をなされているのか、お伺いします。
○政府参考人(藤田清太郎君) お答えいたします。
 総務省では、御指摘の課題につきまして、偽・誤情報を含む権利侵害情報への対応に関しては、情報流通プラットフォーム対処法の着実な運用を進めていくほか、官民が連携した意識啓発プロジェクト等を通じた幅広い世代のリテラシー向上や、インターネット上の画像等を対象としたコンテンツの真偽判別を支援する技術等の開発支援に取り組んでおります。
 昨年十二月には、業界団体におきまして、総務省の有識者会議での提言も踏まえまして、プラットフォーム事業者が参照することが期待される取組の指針としまして業界イニシアティブが策定、公表されたところです。今後、プラットフォーム事業者におきまして、偽・誤情報等の流通、拡散防止に向け、本イニシアティブの趣旨を踏まえた実効性のある取組が進展することを期待しております。
 総務省としましては、インターネット上の違法・有害情報等の対策につきまして、引き続き官民連携しながら総合的な対策を進めてまいります。
○佐々木雅文君 ありがとうございます。
 私も、表現の自由そのものを、発信すること自体を規制することは余りよくないと思っているわけなんですけれども、ただ、侵害された情報があった場合には、後からしっかりとそれがフォローアップできるような体制はしっかりと国としても整えるべきだと思っておりますので、今お話にもありました情プラ法の内容とかも含めて、是非、国民の皆様に多く周知をしていただく部分も是非進めていただければなと思います。
 次の質疑に移りますが、これは昨年多分いろいろ議題にもなっている部分かと思いますが、改めて伺いたいと思います。
 昨年、民間放送事業者において、同事業の存立基盤を失うとともに、放送自体への国民の信頼を失墜させる事案が生じたことを踏まえ、放送事業者におけるガバナンス確保における検討会が設置をされて議論が重ねられたかと思います。
 そもそも、一民間事業者が関わる不祥事事案について政府として検討会まで設置する必要があったのか、その必要性はどういう部分にあったのかということを御答弁願います。
○政府参考人(豊嶋基暢君) 国民の共有財産である電波を用いる放送は、公共性、そして言論報道機関として大きな社会的影響力を有しておりまして、放送事業者は、健全なガバナンスが確保されていることを前提に放送免許を受け、事業を営んでいるというふうに考えております。
 昨年のフジテレビの一連の事案に関しては、いわゆるガバナンス上の課題というのが指摘されたところでございますけれども、この件に関しましては、例えば日本民間放送連盟からも、民間放送全体に対する視聴者、リスナーやステークホルダーの深刻な不信を招いているという認識が示されるなど、一事業者の事案だけではなくて、放送業界全体で対応すべき課題という認識が関係団体からも示されたところでございます。
 総務省としては、このようなことも踏まえまして、国民の放送に対する信頼を回復するためには、放送事業者において自主自律を基本とする枠組みの下で健全なガバナンスを確保するための方策について検討することが必要であるというふうに考えまして、有識者によるガバナンス確保に関する検討会を開催することとしたものでございます。
○佐々木雅文君 放送事業者にかかわらず、今はもう企業、団体において、特に人権に関することについては、もうガバナンス確保するというのはある意味当然の社会的な要請でもあるのかと思います。
 そうした意味でも、かなり昨年の事案というのは特殊な状況もあったのかとは思いますけれども、重ねての質問になるかもしれませんが、そこまでしての政府の関与が本当に必要だったものなのかどうかということも重ねて伺います。
○政府参考人(豊嶋基暢君) ガバナンス確保は、委員の御指摘のとおり、事業者が当然に行うべきものという認識に立っております。
 この点、その有識者会議の取りまとめの中では、ガバナンス確保の取組の方針として、一つは、ガバナンス確保は、一義的には自主自律の下で、まずは事業主体である放送事業者自ら推進すること、その上で、業界団体は、放送業界全体としての信頼性を確保するために積極的にその役割を遂行することとしつつも、民間放送事業の存立基盤が失われかねない脆弱性が顕在化したことを踏まえれば、行政としても、番組内容への介入にならない範囲で、放送事業者の健全な事業の継続性を確保するために必要な役割を果たすことが適当との提言をいただいたところでございます。
 総務省としては、この考え方を踏まえ、放送事業者の健全なガバナンスが確保されてこそ放送の自主自律が揺るぎないものになるというふうに考えておりまして、取りまとめを踏まえて適切な対応を進めてまいりたいというふうに考えております。
○佐々木雅文君 ありがとうございます。
 今お話にあったその検討会の取りまとめですけれども、その中で行政の役割がどのように提言されているかというと、事案発生後の行政の役割としては、このインターネット上での偽・誤情報等の問題等が顕在化している中で、放送が信頼性の高い情報発信などの社会的役割を果たし続けることができるようという前提がある上で、そして、経営基盤の持続可能性を確保するために政府の諸手続等の関与が提言をされている内容になっています。
 しかしながら、そうした情報が顕在化している社会情勢であるということと、ガバナンスが確保できていなかったこの本事案というのは、その関連性がとても私は弱いのではないかと思います。結果として見ると、社会的役割を果たさせるというふうなことを理屈としながらも、その当該事業者を保護する内容のようにも見受けられます。
 そうした関与を果たすべき根拠がどこにあるのかというふうにお考えなのか、この点の所見も伺いたいと思います。
○副大臣(堀内詔子君) 有識者会議は、放送事業者の保護を目的とするものではなく、自主自律を基本とする枠組みの下で、国民の放送に対する信頼を回復するため、ガバナンス確保に関する方策について検討を行ったものです。
 今般のフジテレビ事案は、広告によって成り立つ民間放送事業の存立基盤を失いかねないばかりか、放送に対する国民の信頼を失墜させる事案であると認識しております。
 他方で、デジタル時代においては、情報の伝送手段が多様化し、インターネット上で偽・誤情報の問題等が顕在しており、取材に裏打ちされた信頼性の高い情報発信や国民・視聴者の相互理解の促進といった放送の社会的役割はますます期待されるようになっていると認識しております。
 こうした状況を踏まえ、有識者会議の取りまとめでは、放送が社会的役割を果たし続けることができるようにするためには、国民・視聴者からの信頼及び企業としての持続可能性の確保が必要、一義的には自主自律の下で放送事業者、業界団体が取組を推進することとしつつも、行政として、番組内容への介入にならない範囲で、放送事業者の健全な事業の継続性を確保するために必要な役割を果たすことが適当との御提言をいただいたところであります。
 総務省といたしましては、取りまとめを踏まえ、放送事業者が経営基盤の持続可能性を確保し、放送が社会的役割を果たし続けることができるよう、必要な対応を進めてまいります。
○佐々木雅文君 時間となりましたので、以上で終わります。
 ありがとうございました。