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活動報告

農林水産委員会 農林水産に関する調査について質疑 議事録

第219回国会 参議院 農林水産委員会 第2号 令和7年11月20日

○佐々木雅文君 公明党の佐々木雅文と申します。本日は、質問の機会を頂戴いたしまして、ありがとうございます。
 まず、鈴木農林水産大臣におかれましては、御就任おめでとうございます。
 私は、全国比例区でこの夏初当選をさせていただきました。大臣も山形が選挙区でいらっしゃいますが、私も、宮城、そして北海道で住み暮らしてきた一員として、この東北、北海道を主たる活動地域としております。いずれの地域も第一次産業が基幹産業でございまして、本日、各地域の皆様からお伺いをしている現状認識も踏まえながらお伺いをさせていただきたいと思います。
 初めに、先ほど来ありますとおり、ちょっと総論的なお話になりますが、基本計画の中におきまして、この初動五年間、農業の構造転換、集中的に推し進めるということになっております。その目的として、激動する国際情勢、人口減少に対応していくことや、もう一つに、短期的な食料、農業、農村に係る課題の発生等があったとしても対応し得る構造にする、こうしたことが記載があります。
 この計画内容につきまして、収益力を高め、また所得を向上させるということにもなりますが、この二つ目の部分にもある短期的な食料、農業、農村に係る課題の発生等というものが具体的にどういったことを想定されているのかということをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(鈴木憲和君) 佐々木委員には、一緒に決起大会もやった仲ですので、御当選おめでとうございます。御質問もありがとうございます。
 まず、国内人口や農業者の減少、高齢化に加えて、気候変動の影響の顕在化など、我が国の食料、農業、農村は、様々な課題に直面する一方で、短期的にも、例えばですけど、干ばつや猛暑等による穀物の供給不足、これ日本だけではなくて世界的なということになります。地政学的リスクに起因した貿易の制限、規制。最近でも、ロシアのウクライナ侵攻に伴いまして、肥料の原料であるカリについてはロシアから結構入れていたことが、これもう入れられないということになりましたので、そうしたリスクもありました。そして、感染症による国内外のサプライチェーンへの影響。例えばですけど、コロナのときに物流がかなり滞ったというようなこともあります。そうした課題が短期的にもあるものと認識をしております。
 このため、新たな食料・農業・農村基本計画では、この短期的な課題の発生等があっても対応し得る構造とするよう、計画期間の五年間で農業の構造転換を集中的に推し進め、食料自給力の向上を図ることにより平時からの食料安全保障を確保することとしております。
○佐々木雅文君 ありがとうございます。
 今お話ありましたとおり、この中長期の構造改革というものが短期の課題等にもしっかりと解決に結び付いていくよう、有機的に結び付いていくように、都度都度その精査もしていかなければならないというふうに思います。そうした面も含めて、改めて決意と、また方向性についてお話を伺います。
○政府参考人(押切光弘君) 今回の基本計画では、五年後の目標の達成に向けまして、その実効性を高める観点から、施策の有効性を示しますKPI、こちらを設定をいたしまして、毎年目標の達成状況の調査、公表と国内外の情勢など現状把握を含めKPIの検証を行うということにしております。こうしますことで、PDCAサイクルによります施策の不断の見直しを実施する、そういうこととしております。
 こうした取組の下、効果的な施策の実施を図り、農業構造の転換を集中的に推し進めることで、食料自給率、食料自給力の向上と平時からの食料安全保障の確立が図られるよう努めてまいります。
○佐々木雅文君 ありがとうございます。
 今お話もありましたように、結果が見え、そして結果が伴う形で推し進めていただければと思いますので、何とぞ御尽力のほどお願い申し上げます。
 各論の方で少しお話を伺います。午前中にもありましたが、共同利用施設の件でお尋ねをします。
 今各地で老朽化が進んでおりまして、カントリーエレベーターや種子センターを含めまして、主要設備の多くが耐用年数を超えているところかと思います。そうした耐用年数が超過している施設等が全国また各都道府県でどの程度存在をしているのかということを、国で把握している数字等ありましたら御教示ください。
○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。
 生産者団体の調査によりませば、耐用年数が把握可能な五千百三十四施設のうち三千八百三十三施設、約七五%の施設が二〇二九年度までに耐用年数を迎えると聞いております。
 また、生産者団体の調査によりましたら、今後五年以内、二〇二五年から二〇二九年の間に千五百八十一施設が更新、再編を予定していると承知しております。
○佐々木雅文君 これは、具体的な各都道府県ごとの数値というのはなかなか難しいかもしれませんが、多くの設備で故障が生じていたりとか応急的な処置もしているというのが実態かというふうに思います。
 先ほどもありましたこの新基本計画実装・農業構造転換支援事業においてこの支援等もメニューとして入っているわけで、この再編、集約、また合理化が進めるようになっているかと思いますが、更に加速化させていく中で、具体的には国が五五%、都道府県が五%、また地元負担が四〇%というふうな支援の形になろうかと思いますけれども、これまでの間でこの支援事業の利用件数やまた加速化に限っての利用件数がどの程度あるか、これも改めて御教示ください。
○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。
 共同利用施設の再編、集約、合理化を支援する新基本計画実装・農業構造転換支援事業では、令和七年九月末時点で百一件の事業申請を承認しております。これに基づいて、二百二十一施設を百八十施設まで再編、集約、合理化する取組が進んでおります。
 また、本事業では、再編、集約の加速化を図るために、通常の補助率五〇%に対して上乗せを行う場合には、特例として地元負担を百分の四十まで軽減するということにしているわけでございますが、この九月末までに承認した百一の事業計画のうち四十一件、四一%で都道府県による上乗せ支援が行われているところでございます。
○佐々木雅文君 各自治体に応じて対応すべき施設の数にもばらつきがあるんだろうと思います。そうすると、各自治体の財政状態に応じても差があるかと思いますが、対応する施設がその各都道府県ごとに多い少ないということがあった場合に、多ければその分負担も多くなる可能性もあって、そうすると加速化支援も各自治体の状況によって進捗に格差が生じかねない、こうした部分もあるのかというふうに思います。
 そうした意味からも、各自治体の実情に応じて、今のお話あった支援事業に関して、弾力的な運用であったりとか補助の割増しも含めた対応をしていくことが一層の構造転換にも資するものだというふうに思いますけれども、御見解をお伺いします。
○副大臣(山下雄平君) 産地の生産基盤強化を図るため、令和十一年度までの集中改革期間中に更新、再編等の整備を予定している全ての施設の再編、集約化等が行われることが重要だというふうに認識しております。
 先ほど委員から御指摘のように、現場の皆さんからは資材高騰を受けての補助率の引上げや地方財政措置の拡充などの切実な声を伺っているところであります。
 こうした中で、共同利用施設の再編、集約等については、大臣のリーダーシップの下で産地の負担軽減に向けて検討してまいりたいというふうに考えております。
○佐々木雅文君 ありがとうございます。
 地域の実情に応じて、またスピードも上げていくことがより一層大事かと思いますので、何とぞよろしくお願いをいたします。
 続いての質問に移りますけれども、直接支払制度について一点お伺いをいたします。
 所信の中でも、この中山間地域等の直接支払交付金など農業を支えるための施策の充実というふうなことがうたわれておりますけれども、この多面的機能支払、また中山間地域等直接支払について、それぞれ計画作成も必要なことから、事務負担が大きいというお声もお寄せをいただいているところでもあります。
 そうした中で、一体的に運用することも含めて負担の軽減をしていくということが考えられるかと思いますが、現実的にどのように進めていくのかというところを、具体的な部分も含めて、お考えを伺います。
○政府参考人(松本平君) お答えいたします。
 委員御指摘のありました両交付金につきましては、活動参加者の減少や高齢化による組織の弱体化によりまして事務作業を含む活動の継続が困難になるおそれがある、このように考えております。
 このため、食料・農業・農村基本計画を踏まえまして、事務負担の軽減につきましては、両支払に取り組む地域における事務局の一元化、また事務手続の簡素化、デジタル技術の活用など、効率化を推進することといたしております。
 例えばでございますが、新潟県糸魚川市におきましては、市内全体で両交付金の主な事務を一元的に取り扱う運営組織、こちらを設置することで両支払に取り組む方々の事務負担の大幅な軽減を図っている事例もあるため、このような取組を他地域にも横展開するなど、事務負担の軽減を図ってまいりたいと考えております。
○佐々木雅文君 今もありましたとおり、各地での共有をしっかり進めていただければと思います。
 次の質問に移りますが、今公明党といたしましても、農林水産業キャラバンとして各地の政策課題の現場を訪れて調査活動を行っているところでもあります。今週十七日にも宮城県の石巻市の組合法人を訪問しました。そこでは、二〇一五年から乾田直播栽培を導入しておりまして、現在、主食用米としては約二十六ヘクタール実施をしている、そうしたお話を伺ってきました。そうした中で、生産コストの低減や労働時間の削減につながっているということであったりとか、あと、従来と収穫量も大きく変わらないというお話もあった反面、圃場の排水機能の充実であったりとか、専用機器の設備導入の必要であったりとか、やはり雑草管理にコストが大きく掛かるという、こうした課題についてもお話を伺ってきたところです。
 この乾田直播に関しては一定の技術も確立をしていて、省力化の観点からもより一層の推進が必要かと思いますけれども、経済的な側面も含めて更なる対応を求めたいと思いますが、その点の御見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。
 乾田直播栽培につきましては、育苗ですとか田植の作業が不要となり、作業時間の大幅な短縮が図られるほか、移植栽培と組み合わせることで作業ピークの分散が図られるというようなことで、経営規模の拡大や生産コストの低減にとても貢献する技術として我々としても考えてございます。
 一方で、委員御指摘のとおり、乾田直播栽培につきましては、播種機などで、専用の機器が必要だ、あるいは移植栽培と同じように安定収量を上げていくためには雑草の防除など、そういう面で独特の技術が必要となるということで、導入に当たっては一定のハードルがあるというふうに承知をしております。
 このため、我々としても、意欲ある農業者がより積極的に取り組んでいただけるように、地域ごとの作業マニュアルの作成、播種機などの必要な機械の導入支援、都道府県と連携した技術研修の実施などでその普及を図ってまいりたいと考えております。
○佐々木雅文君 ありがとうございます。是非よろしくお願いいたします。
 今お米の話をさせていただいていますが、畜産とも関連して飼料用米についてもお話を伺いたいと思っています。
 直近で、飼料用米、作付面積、生産数量、減少傾向となっていて、また公表されている今年の六月時点の作付け意向でも、飼料用米の作付け意向、昨年と比較しても減少しているという状況があります。
 分かり得る範囲で結構なんですが、次年度以降に飼料用米の生産は例年以上に減少する可能性もあるかと思いますが、どのように認識、想定されているか、お聞かせください。
○政府参考人(山口靖君) 御指摘のとおり、令和六年、七年産につきましては飼料用米の作付けが減少しておりますが、来年の作付けについては、作付けの前段階である現在においてその見通しをなかなか示すことは難しゅうございますが、飼料用米を安定的に生産して畜産農家に継続して提供するということは極めて重要だというふうに考えております。
 こうした観点で、例えば委員の御地元の北海道では、耕種農家と畜産農家の結び付きを維持して飼料の安定供給を推進する観点から、産地交付金を活用して飼料用米の低コスト生産、低コストへの取組を行っている場合に十アール当たり八千円の御支援をするようなことで、その飼料用米の生産の取組を促すというようなことをやっていただいているとも承知しております。
 我々としても、この水活の八年度の直接支払交付金とその関係予算を要求しているわけでございますが、その交付金の中、その中の産地交付金を活用して飼料用米の上乗せの取組を行っている都道府県も多うございますので、こうした事例を紹介することで畜産農家の飼料用米の安定供給につなげてまいりたいというふうに考えております。
○佐々木雅文君 ありがとうございます。
 今お聞きした経過として、大臣の所信の中でも、この耕畜連携などによる国産飼料の安定的な生産、利用拡大を進めて輸入飼料依存度の低減を図るというお話をいただいたところです。
 私が、先日、若い生産者の方ともお話をさせていただいて、次のようなお話を伺ったんですが、この国産飼料である飼料用米を利活用することの一端として、今まで畜産物の高付加価値化を図る取組をしてきたわけであります。そうした中で、高付加価値化を図ってきた畜産業者にとっては、せっかくブランド化してきたにもかかわらず、飼料用米の状況によって事業の継続が困難になりかねない、こうしたお話を伺ってきたところです。
 そうした観点からも、今後の飼料用米の生産体制どのように維持されていくのか、また、ブランド化を進めてきた畜産業者へのフォローアップにつきましても具体的な方針等をお聞かせいただければと思います。
○大臣政務官(山本啓介君) 委員御指摘の、ブランド化等に取り組んでこられた畜産農家の方々にとっては、先ほどの説明でもありますとおり、飼料用米を安定的に確保することが大変重要となっています。
 このため、畜産農家と耕種農家のマッチングや、飼料生産を地域計画に位置付けること、さらには国産飼料の安定確保に向けた体制構築に努めております。加えて、令和七年度産の飼料用米の作付けが半減したことを受けて、MA米も活用しやすくする措置を講じたところであります。
 引き続き、状況を見ながら、できる限り畜産農家に影響が及ばないように努力をしてまいりたいと思います。
○佐々木雅文君 ありがとうございます。
 続いて、水産業について少しお話を伺います。
 水産業に関しましても、もう改めて申し上げるまでもなく、もうこの世界的な気候変動で日本の近海の海洋環境も大きく変化しているところでありまして、先日のカキのへい死等も大変課題になっているところであります。
 そうした中で、今日取り上げたいのはサケであります。サケの漁獲量も減少している中で、特に今年は北海道でもアキサケが大変不漁な状況でありました。気候変動で海水温が高くなっていることや回帰率が低くなっているというふうなこともありますが、もうこのアキサケ捕るまでの間の生育過程においては人の関わりが大変重要でもあります。この秋に川を遡上した親からの採卵をするわけですけれども、その北海道における主な卵の供給地、網走川になっていますが、この網走川では今年計画的な捕獲、採卵が難しい状況になりました。私も十月三十一日に現地に伺いましたが、その際、現地の方々からお話聞いた限りですと、もう昨年の十月二十九日段階では十七万三千六百五十尾捕獲できたのが、今年の同日現在では約五万九千五百三十七尾になったということで聞いています。
 こうした状況を踏まえまして、北海道でこの漁獲が減っている状況も踏まえて、またこの網走湖、網走川を含めた原因について、事実関係等をお聞かせください。
○政府参考人(藤田仁司君) 委員御指摘のとおり、サケの漁獲量が近年減少傾向にございまして、特に本年の北海道の漁獲量につきましては、昨年の約三割強というような大変厳しい状況にございます。
 こうした近年の北海道及び本州のサケの不漁でございますけれども、海水温の変動によりまして、放流した稚魚の海に下りる時期、あるいはその放流、その海に下りた後の回遊する時期の海洋環境がサケの稚魚の生き残りに適していない状態にあることなどが要因として指摘されてございます。
 また、委員が御指摘されました網走川について申し上げますと、九月下旬及び十一月上旬に網走湖で発生いたしました青潮、これが流下することによりまして、河川内のその捕獲場におりましたサケがへい死したり、サケが遡上できずに捕獲ができない日があったものというふうに承知してございます。
○佐々木雅文君 今お話あったサケについては、国内で完結できる、育てる漁業の代表格でもありますから、その環境整備、次世代の資源づくりにも必要不可欠なものと思います。今後の資源管理も含めまして、所見を伺います。
○大臣政務官(山本啓介君) 委員御指摘のとおり、次世代へつなげていくということが大変重要でございます。
 網走川は日本有数のサケ遡上河川でありますので、国交省が定める網走川水系河川整備基本方針において次のように定められています。ワカサギやサケ、カラフトマスが上流域まで遡上しているほか、中流部にはワカサギ産卵床、上流部にはサケ産卵床があり、これらの魚類の生息、生息する環境の保全に努めるとあり、農林水産省といたしましても、資源を利用する立場から、必要に応じて国交省へと助言をしてまいりたいと思います。
 また、農林水産省では、稚魚の生残に適していない海洋環境が原因として、大型のサケ種苗を生産、放流するための飼育技術開発や放流後の稚魚の追跡調査を行うなど、引き続きサケ資源の回復の取組を推進してまいります。
○佐々木雅文君 ありがとうございます。
 湖沼の管理や網走川の管理に関しましては、国交省北海道開発局中心になるかと思いますけれども、是非、これまで以上に連携を取っていただきまして、万全の対策をお願いしたいと思います。やはり、実際にその影響を受けているのは地元の漁業関係者でもありますし、そのサケの漁獲量にも影響すると、最終的には消費者にも波及していく問題かと思いますので、次世代の資源づくりという観点でも、是非より一層の注力をお願いいたしたいと思います。
 関連して、水産業に関してお話を伺いますが、この海洋の変化は、もう本当に刻々と変化しているものですから、資源管理、より大切になってまいりますが、その前提として基礎データの精度を高めていくことが大変必要だと思っております。そうした中で、この管理の前提となる基礎データが古い場合もあるという、こうしたお話も聞いてきたところであります。
 そうした中で、直近の令和七年七月一日には小泉前大臣が記者会見で、この水産分野では、水産庁においても、より水産業強靱化への実装に向けて大胆な変革を行う、そしてその中で持続的な漁業を実現するための資源管理の基礎となる水産研究・教育機構によるリアルタイムな海洋観測網の充実、漁業者の感覚を反映するための漁船の漁獲データの活用等を進めるという、こういうお話があります。
 これ、今現在どのように進捗をしているか、また今後の見通しについて具体的にお示しください。
○副大臣(山下雄平君) 水産資源の調査、評価は、水研機構や都道府県の水産試験研究機関の調査船による海洋観測データや、市場に水揚げされたものから得られる体長データなどを分析して行われております。しかしながら、近年の日本近海の海洋環境の激変により、魚の成長、分布海域などが大きく変化していることから、これまで以上に高密度かつ広域でのデータ収集が必要となっています。
 このため、自動で二十四時間連続した海洋観測が可能な機器や、水揚げされた漁獲物の体長をAIによる画像解析を利用し自動で測定するシステムの活用を進めているところであります。
 今後は、更にこれら自動化、省力化のための機器を活用し、より多くのデータを効率的に収集するとともに、日常的に海に出て操業を行っている漁業者から得られる魚群探知機データも活用するなど、海洋観測網の充実を図ってまいりたいというふうに考えております。
○佐々木雅文君 ありがとうございます。
 漁獲量も含めまして、やはり漁業者の皆さんの実感をいかに反映していくかというところが強く求められているところだと思いますので、これもより一層、早急に充実化していただけるようにお願いを申し上げる次第です。
 続きまして、鳥獣被害対策についてお話を伺います。
 昨今、熊による人命の危険性ということが取り沙汰されておりますが、元々この鹿やイノシシの被害が顕著で、これが今も続いているところです。
 この鳥獣被害対策、農業被害の観点、防止する観点からも大切なところでもあります。基本計画におきましても、個体群管理や侵入防止対策、生息環境管理、これを柱としていますが、その中で、人的な要素もあって対策が十分に実施できていない地域もあるというふうな趣旨の記載があります。
 そうした中で、効果的に対策が進んでいる地域があるのか、あるとした場合に、具体的にどのような取組をしているか、また、ほかの地域にも共有できているかどうか、こうした部分をお伺いします。
○政府参考人(松本平君) お答えいたします。
 農林水産省におきましては、鳥獣被害防止などに取り組みます個人、団体を表彰いたします、こちら、鳥獣対策優良活動表彰、こちらを実施しているところでございます。
 一例を紹介いたしますと、宮城県におきます直近の表彰事例でございます色麻町有害鳥獣対策協議会におきましては、専門家の協力を得ながら地域の合意形成をまず図る、地域住民が中心となった柵の設置、生息環境の管理、IoT活用によりますわなの見回りの負担の軽減、これらを一体的に取り組みまして、農作物被害を約七〇%減少された点が評価され、表彰されたところでございます。
 こうした優良事例につきましては、当省のウェブサイトで公表するほか、全国鳥獣被害対策サミットにおきまして事例発表していただくことによりまして、各地域での被害対策に横展開しているところでございます。
○佐々木雅文君 各地域において実情が異なる部分もあるかと思いますが、環境が近い地域におきましては、効果的な事例、より周知、共有できるよう、小まめな発信をしていただくようにお願いをしたいと思います。
 そして、この侵入防止対策としては、基本的にこの鳥獣を寄せ付けないということが大切になるところだと思います。多くは様々な形態の侵入防止柵等を設置することで対応されているかと思いますけれども、囲いの内側は寄せ付けないとしても、個体自体を捕らえるものではないかと思いますので、他の地域への被害を防ぐことには直結はしない部分もあるかと思います。
 そうした意味でも捕獲をするということが必要なわけですが、捕獲に当たっては原則として狩猟免許が必要となりますが、他方で、鳥獣保護管理法や鳥獣保護管理に関する環境省が出している基本方針を踏まえますと、一定の要件を満たすと、都道府県知事の許可が出れば、狩猟免許がなかったとしても自らの事業地内で農林業者や所定の法人がわな等を使って捕獲することは可能というふうにもなっています。
 その上で、こうしたわなの設置や捕獲後の処理につきましては、その費用等については鳥獣被害防止総合対策交付金が活用されているかと思いますけれども、一層充実化をさせてこういう対策がより広範にできるように経済的な支援も進めるべきかと思いますので、その点、御見解を伺います。
○政府参考人(松本平君) お答えいたします。
 鳥獣被害を防止する上におきましては、捕獲活動、こちらが重要な位置付けとなっております。
 また、これを担います鳥獣被害防止特別措置法に基づきます鳥獣被害対策実施隊員のうち、農林漁業者が約三割を占めているのが現状でございます。当省としましては、鳥獣被害対策交付金におきまして、農家自らの農地を守るためかどうかにかかわらず、捕獲活動経費を支援対象とするほか、協議会が実施隊員に貸し出すためのわなの購入費用につきましても支援しているところでございます。
 また、捕獲個体の処理につきましても、協議会が行います焼却処理施設、減容化施設、またジビエ処理加工施設などの整備を支援することによりまして、個々の捕獲者が捕獲個体を処理する負担軽減の取組を進めているところでございます。
 これらの支援メニューにつきましても引き続き周知してまいりたい、このように考えております。
○佐々木雅文君 ありがとうございます。
 なかなか人的なリソースも限られている中で、自分たちでできるところはより積極的にできるように、そうした御支援もお願いしたいと思います。
 最後の質問になります。
 冒頭申し上げたとおり、私も東北、北海道を主に活動範囲としています。今回の高市総理も、福島の復興なくして東北の復興なし、東北の復興なくして日本の再生なしとおっしゃっていただいていますが、スローガンに終わらない、実体の伴う推進をお願いしたいと思っております。
 特に、福島県は浜通りを中心にしてまだまだ復興は道半ばでございまして、第一次産業におきましても引き続き強力な支援をお願いしたいというふうに存じています。その中で、農業につきましては、被災地域における営農再開対策を一層強化をお願いしたいと思いますが、浜通りについては、福島国際研究機構、F―REIがあったり、また福島イノベーション・コースト構想も推進をされているところです。
 そうした中で、例えば省力化を始めとした先端技術の開発、応用も可能な地域でありますので、こうした連携、取組をより一層進めていくべきだと、このように思いますが、御所見を伺います。
○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。
 私も、前は復興副大臣やっていましたし、今はお隣の福島でありますから、大変思いを持って福島復興には取り組んでいるところであります。
 十月の二十九日に、大臣に就任して初めて被災地を訪問させていただき、農業関係者や現場の首長等から様々なお話をお伺いしましたが、やはり担い手が不足する中で高度なスマート化を実現することの必要性は改めて実感をさせていただきました。
 F―REIでは、現在、福島のフィールドを活用しながら、この遠隔監視やデジタルマップを組み合わせた自動走行可能なロボット農機の開発など、営農再開に資する技術の開発、実証を進めているところであります。さらに、F―REIでは、スマート農業の高度化に向けて研究ユニットの立ち上げ準備を進めると承知をしておりまして、農林水産省としても、こうした取組を後押しするため、必要な予算を支援をしているところであります。
 意欲ある若い人材が県内外から集い、魅力ある福島の農業を築き上げられるように、しっかり取り組んでまいりたいと思います。
○佐々木雅文君 ありがとうございます。
 時間が参りましたので、水産業関係につきましても引き続き速やかな復興支援の御推進をお願いをいたしまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。